オルタナティブ民俗学 第一回 柳田も折口もオルタナティブだ 島村恭則+畑中章宏
2023.12.8 19時〜
「オルタナティブ民俗学」と題した連続対談(全6回)を始めます。「オルタナティブ」+「民俗学」とはいったいどういうもの(こと)なのでしょうか? この言葉はふたつの意味を込めています。ひとつめは、「民俗学はオルタナティブである」という意味です。
柳田国男が民俗学を創めたのは、体制の本流に対して批判的な視座を打ち立てるためでした。宮本常一はパトロンというべき渋沢敬三から、「主流になるな、傍流になれ」と忠言されたといいます。傍流にいることで、主流からは見えないものを見ることができる。この「傍流」は「オルタナティブ」と言い換えることができるでしょう。
「オルタナティブ民俗学」には、「民俗学」が多様な「オルタナティブ」によって成立しているという意味もあります。傍流である民俗学は、さらにその傍流によって懐が広い学問になっているのです。そもそも折口信夫や南方熊楠の民俗学が、主流・本流といえるかどうか。
『みんなの民俗学―ヴァナキュラーってなんだ?』で現代民俗学の研究対象を明らかにした島村恭則さんと、『宮本常一―歴史は庶民がつくる』が話題の畑中章宏さんによる連続対談の第1回に皆さまのご参加をお待ちしています!
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島村恭則
民俗学者。1967年東京都生まれ。関西学院大学社会学部長、教授。世界民俗学研究センター長。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科文化人類学専攻単位取得退学。文学博士。専門は、現代民俗学、民俗学理論。韓国、中国、日本各地などでフィールドワークを行なっている。著書に『みんなの民俗学』(平凡社新書)、『民俗学を生きる』(晃洋書房)、『〈生きる方法〉の民俗誌』(関西学院大学出版会)、『日本より怖い韓国の怪談』(河出書房新社)ほか。
https://kgsocio.info/interview/006/
https://twitter.com/kg_vernacular
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畑中章宏
民俗学者。1962年大阪府生まれ。近畿大学法学部卒業。災害伝承・民間信仰から、最新の風俗・流行現象まで幅広いテーマに取り組む。著書に『天災と日本人』『廃仏毀釈』(ちくま新書)、『柳田国男と今和次郎』『『日本残酷物語』を読む』(平凡社新書)、『災害と妖怪』『忘れられた日本憲法』(亜紀書房)、『21世紀の民俗学』(KADOKAWA)、『死者の民主主義』(トランスビュー)、『五輪と万博』(春秋社)、『宮本常一』(講談社現代新書)ほか。
- 開催日
- 2023年12月8日(金)
- 時間
- 19時〜
- 会場
- 誠光社
- 定員
- 25名さま
- ご参加費
- 1500円+1ドリンクオーダー