誠光社　京都・河原町丸太町の書店

『甲斐みのりの仕事』フェア

『甲斐みのりの仕事』フェア

甲斐みのり　作家活動20周年記念

2025.11.16 ー 11.30

編集室

しょっぱい思い出

第1回

味の民藝　飛騨高山の飲み食いについて

著者：朝倉圭一イラスト：野上

2025年10月27日公開
おフローにしますか、それともエディ？

第22回

しのげ！退屈くん

文：安田謙一画：辻井タカヒロ

2025年10月1日公開
Freedom of ’25

第21回

しのげ！退屈くん

文：安田謙一画：辻井タカヒロ

2025年9月1日公開
破裏拳ポエマー

第20回

しのげ！退屈くん

文：安田謙一画：辻井タカヒロ

2025年8月1日公開

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インスタグラム

民俗学「が」オルタナティブ
民俗学「の」オルタナティブ

在野のネットワークを重視し、新たな記述法を模索、アカデミアが重視しない周縁や身の回りにこそ目を向けた、「未来の学問」を語り尽くす！

農政官僚であった柳田國男が志した、地方学であり、民間学でもあった民俗学とはどのような学問か。民俗学にとって東北や沖縄は辺境か中心か。民俗学と民藝運動はどのように接近し、どのように袂を分かったのか。民俗学に女性たちはどのように参加し、民俗学は女性たちとどのように関わったのか。そしてこれからの世界的学問である民俗学の行方は。

在野に位置する編集者であり民俗学者畑中章宏と、21世紀の日本民俗学をリードする島村恭則が、膨大な人名書名を連ねながら語り尽くす民俗学のオルタナティブ性。

2024年、誠光社にて開催された前六回の連続対談レクチャーに加筆修正を施し書籍化。ブックデザインは『アウト・オブ・民藝』と同じく、軸原ヨウスケ・中野香によるもの。帯を広げると柳田國男を中心とした民俗学相関図を掲載。

大学に在籍せずとも、年齢性別を問わず身近な関心から始まる学問を知り、学びを再び身近なものに。
　
　
『オルタナティブ民俗学』（島村恭則・畑中章宏）
12月5日発売予定
オンラインショップにてご予約受付開始しました。

#オルタナティブ民俗学

「今回のインタビューでも、榎は美術館について聞かれると真っ先に『嫌い。あれしたらあかん。これしたらあかんって。音がするのはあかんとか、これはしたらあかんとか。僕なんか現場で溶接するからな。やっぱり音だけでなく火が出るものは嫌がる』と話している」（椹木野衣「鉄球としての地球　榎忠と鉄の倫理」）

今年の5月、榎忠さんに当店にお越しいただいた際、ちょうど秋にエルメス財団企画のグループ展に出展される話をしておられた。帰り際に「エルメスのオープニングで空砲ぶっ放してくださいよ」（榎忠さんは個展のオープニングで自作の大砲で、空砲を撃つパフォーマンスを何度もされている）なんてふざけてお声掛けしたところ、微笑しつつ、僅かに目が輝いたような気がした。

そのエルメス財団企画の「Savoir ＆ Faire」シリーズ最新作「金属」が入荷。椹木野衣による榎忠論も掲載されています。科学史家や歴史化による人類と金属の歴史にはじまり、リチャード・セラやロン・アラッドら、作り手、デザイナーの立場からの素材としての金属を豊富なカラー図版とともに。建築、アート、工藝などジャンルと時代を横断、超越して考えるためのヒント。ケース入り上製本という仕様も、シリーズで揃えたくなります。

『Savoir ＆ Faire 金属』エルメス財団編（岩波書店）
店頭、オンラインショップにて販売中

飛騨高山の山あいで、民藝品店「やわい屋」を営む著者が綴る日々の飲み食い。その背景に浮かびあがる独特のコミュニティや気風、地域性。グローバリズムに漂白された21世紀の小都市に僅かに残る「偏り」や「美意識」を見出し、愛でる連載随筆。

ということで、当店ウェブサイト内「編集室」にて、やわい屋店主、朝倉圭一さんによる新連載が始まりました。ここ数年飛騨高山を繰り返し訪れ、本や民藝に近しいコミュニティに関わる中で、その独自性や輪郭を、かの地を訪れていない読者にも伝えるためには、この人に、食を通して語ってもらうほかないということでお願いした次第です。

すばらしいイラストを添えてくれたのは、同じく飛騨高山で活動する、グラフィックデザイナー・イラストレーターの野上さん。

第一回目は、自らのラーメン屋時代のエピソードを振り返りつつの、飛騨高山の醤油ラーメン文化とその変遷について。ぜひご一読くださいませ。

味の民藝　飛騨高山の飲み食いについて
第一回：しょっぱい思い出
著者：朝倉圭一　イラスト：野上
当店ウェブサイト「編集室」から御覧ください

奈良県香芝市の福祉施設「Good Job!センター香芝」さんが毎年制作されている干支飾り。今年（2026年の干支）は、当店より刊行しました『E is for Elephant』でもおなじみ、黒野大基さんのイラストを元にした木製の「なみのりうま」。象以外を描いても、黒野さんのタッチは一目瞭然。

製作のほぼすべての工程に障害のある人の得意な仕事が活かされています。

干支飾り「なみのりうま」
店頭、オンラインショップにて販売中。
黒野さんの『E is for Elephant』もあわせて是非。

「売店の外で母が『くまがくるぞ』というシャツを大量に買い込むのを待っていた。ここに立っているかぎり、もう大丈夫。母を見逃すことはない」

作家であった父、伊藤整から母への恋文を泰然自若とした態度で読み返し、自らの出生に思いを馳せ嘆息する。老いた母を連れ北海道へ旅し、同じく老いた親類縁者たちの来し方を回想し、事細かに書き記す。ドライなユーモアと、情を排した筆致の背後に浮かぶ、名付けようのない家族への意識。

決して湿っぽくなることなく、淡々としたユーモアを随所に込めつつ、資料とともに丁寧に書き出す在りし日の父母の姿や、日常の些事。泣いたり喜んだりすることだけが追慕ではないことを教えてくれる、優れたエッセイの数々。

自分も父母を回想するのであればこのような態度でしかありえないのではないかと、妙にしっくりきた一冊。

『旅は老母とともに』伊藤礼（夏葉社）
店頭、オンラインショップにて販売中

当店店番としてもお世話になっている、書家今子青佳さんの個展が現在立命館大学衣笠キャンパス内平井嘉一郎記念図書館1Fギャラリーにて開催中です。

以前こちらでお知らせしたのは、筒井康隆『残像に口紅を』の全文模写という攻めたコンセプトの展示でしたが、今回は「文字化け」を書にするというこれまた前衛的な作品展。コンピューターのエラーによって生じる無意味の記号を、人の手で身体性を持ち込み、書へと昇華する実験的試み。

11月7日にはトークも開催されるようです。ご興味のある方は是非足を運んでみてください。

【期間】　2025年10月22日（水）～11月21日（金）
【会場】　平井嘉一郎記念図書館 1Fギャラリー

1964年にスタートして以来50年以上の歴史を誇る、ボローニャ国際児童図書展。2025年はは89カ国・地域から過去最多の4,374組の応募があり、日本人6名を含む29カ国・地域の76組が入選を果たしました。

こちらは同展にあわせ、毎年コライーニ出版が編集・発行する、応募者の中から選ばれた、世界29の国と地域から77名のアーティストによるイラストレーション作品を集めた年鑑本。

それぞれ見開きで作品と経歴紹介を掲載する他、SNSアカウントやウェブサイトの情報も掲載、これから活躍するであろうイラストレーター・絵本作家たちのポートフォリオとしても使える一冊。

2025年度版の表紙は、2024年のハンス・クリスチャン・アンデルセン賞イラストレーション部門を受賞したイラストレーターのシドニー・スミスによるもの。

「ILLUSTRATIONS ANNUAL 2025」corraini edizioni
店頭、オンラインショップにて販売中

先日こちらでもご紹介した、カルロス・ペニャフィエルの作品が入荷。実際手にとってみるとこれが、思った以上の内容でした。

チリ出身のカルロス・ペニャフィエルは、ブラジルでの暮らしの中で、革細工を独学で習得します。自身直接彫り出した樹脂の型を使用し、革を形成し、1980年代にピエール・カルダンのために「足袋」のような、趾の形が浮き出た靴を製作、同書のカバーにあしらわれた写真は木製の方で形成された靴を天日干ししている様子だそうです。

このコラボレーションが後に、ルメールの『Egg Bag』へと展開し、今回の作品集へと至ります。文字通りシームレスな革細工は、未来的であると同時に原始的な存在感を放ちます。彼の作品である仮面や彫像は得に、未来で発掘された遺跡のような、時空を越えたモノリス感。

ハイブランドとこういう孤高の職人との組み合わせって、なんだか複雑な気持ちになることも多いのですが、この時代だからこそ、技術者が正当な評価を受けるということはますます重要なことのはず。プリミティブなオブジェには、クライアントワークに終始せぬ、河井寛次郎感というか、洗練をはみ出す作家性が感じられます。

ファッションのみならず、クラフト、工藝にご関心のある方は是非手にとって頂きたい一冊です。

「CARLOS PEÑAFIEL by Carlos Peñafiel」Siegelbaum-Tran Editions
店頭、オンラインショップにて販売中

お知らせ

2025.10.26
ぼくらの本屋のつづけ方〜独立書店のリアルと、書くことと売ること〜＠SPBS
2025.10.25
独立出版者エキスポ実行委員長が聞く　独立書店ネットワークという名の新たな書店のチャレンジ
2025.10.24
11月7日（金） 1003 祝！10周年記念トーク「あれどうなってます？」
2025.10.4
独立書店ネットワークウェブサイト

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誠光社の刊行本

WADDLE YA PLAY？ SWISH!

E is for Elephant 黒野大基の象黒野大基

ひとり ALTOGETHER ALONE GAZETTE 4

いいなアメリカ　ジョンとポールが歌うランディ・ニューマンジョンとポール

和田夏十の言葉梶谷いこ

moving days 平野愛

喫茶店のディスクールオオヤミノル

火星の生活堀部篤史

恥ずかしい料理文：梶谷いこ　写真：平野愛

ライブ漫筆安田謙一

私の考える骨董ーThis is How I Feel About Antiques マメイケダ・Tokimeki antiques

書をステディ町へレディゴー安田謙一・辻井タカヒロ

アウト・オブ・民藝改訂版軸原ヨウスケ・中村裕太

シナリオ付写真集『ワンダーウォール』写真：澤寛 / 脚本：渡辺あや

京都ケチケチ買い物案内辻井タカヒロ

珈琲の建設オオヤミノル

御所東考現学得地直美

味がある。マメイケダ

本とその周辺をめぐる、6か月とちょっとの旅編集：福永信

Bookworm House & Other Assorted Book Illustrations セカンドエディション赤井稚佳

コテージのビッグ・ウェンズデー半芸術編小田島等・堀部篤史

コテージのビッグ・ウェンズデーミズモトアキラ・堀部篤史

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