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アウト・オブ・民藝|ロマンチック仮説編

アウト・オブ・民藝|ロマンチック仮説編

2021.12.16 ー 2022.1.15

終了しました

五月二十六日(金)
(…)それから自動車で(上野、今、白鳥、竹内の諸氏と共)浅草の遊楽街へいく。眼まぐるしいほど多彩、光、映画、ざわめき、色とりどりな広告!(…)この遊楽街には飲屋もあれば屋台屋、小料理屋もあり、それが歩道に沿うてずらりと並んでいる、客は暖簾のなかで食べるのである。ビール店に入る、モダンないかもの、しかし懸賞に当選した二枚の広告はなかなかよかった、いかものの問題!今氏と話すーー珍しく親しみ深い人だ。

ブルーノ・タウト『日本 タウトの日記 一九三三年』岩波書店、1975年

2018年に始まった軸原ヨウスケと中村裕太によるアウト・オブ・民藝。これまで古本を買い込んでは見せ合い、民藝運動の周縁的な動向を「相関図」として描き出してきました。なんといってもその活動の醍醐味は、人物と人物を糸でつなぎ、その歴史に埋もれた関係性を見出すことです。

“ブルーノ・タウトと今和次郎は、ビール店で何を話したのだろうか”

本展では、そんな素朴な疑問を寄せ集め、いくつかのロマンチックな仮説を組み上げていきます。軸原と中村が少しずつ集め始めたアウト・オブ・民藝の登場人物にまつわる物品と、その仮説をまとめた小冊子(販売予定)を行き来する展覧会を開催します。

キーパーソン
ブルーノ・タウト/今和次郎/勝平得之/河井寛次郎/富本憲吉/柳宗悦/天江富弥/佐久間由吉/平塚運一/料治熊太/武井武雄/ほか

 

(イラスト:安藤隆一郎)

  • 軸原ヨウスケ+中村裕太

    民藝運動の周縁的な動向にまつわる人物、物品、出版社などのネットワークに注目し、そのつながりを「相関図」によって浮かび上がらせる。京都の書店「誠光社」でのトークと資料展示をもとに、『アウト・オブ・民藝』(2019年)を刊行。主な展示に「秋田雪橇編 タウトと勝平」(秋田公立美術大学ギャラリーBIYONG POINT、2020年)、「東京物欲編 百貨店と趣味の店」(日本橋高島屋、2020年)、「関西青春編 下手ものへの眼差し」(大阪日本民芸館、2021年)。

開催日
2021年12月16日(木) ー 2022年1月15日(土)