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すべてが許される 『肌蹴る光線』𝐑𝐄𝐓𝐔𝐑𝐍𝐒? vol.2

すべてが許される 『肌蹴る光線』𝐑𝐄𝐓𝐔𝐑𝐍𝐒? vol.2

2021.12.24 19時〜

『肌蹴る光線』は、上映機会の少ない傑作映画を発掘し、広めることを目的とした上映会です。洋邦や、制作年を問わない柔軟な選定を目指して2018年にスタートし、誠光社でも過去に7回の上映会を開催してきました。

コロナウイルスの感染拡大を受けて、2020年3月以降、誠光社での上映を実施できずにいましたが、この12月、1年9か月ぶりに新たなイベントを行える運びになりました。題して、「『肌蹴る光線』𝐑𝐄𝐓𝐔𝐑𝐍𝐒?」です。

2回に分けて実施する「『肌蹴る光線』𝐑𝐄𝐓𝐔𝐑𝐍𝐒?」、第2回目となる12月24日(金)のイベントでは、ミア・ハンセン=ラヴ監督の『すべてが許される』という映画をご紹介します。

「人と人が結びつき、離れ、そしてふたたび結びつくこと。生きることと死ぬことのほとんどに関わるそうした瞬間が、このフィルムにはある。」

映画批評家・梅本洋一さんがかつて「NOBODY」のサイトに寄せた言葉以上に『すべてが許される』を言い表すことの出来る言葉はありえないと思います。しかしあえて自分でも、この作品が好きな理由を挙げてみるとするならば、それはこの映画に差す光がいつも、驚異的な純度の高さを保っている、ということなのではないかと考えています。

光は、ただある時に降り注ぐだけであって、何かを救いはしないし、私たちは自らそれに触れることも出来ません。それはただ、そこにあるだけです。しかし、時間は流れ、心はぐらつくものだから、私たちはそれを、美しいと思ったり、悲しいと感じたりします。そういった当たり前のことが、『すべてが許される』では、当たり前だと受け流せないほどの強度でもって画面越しに伝わってくるのは、ミア・ハンセン=ラヴ監督が、自分に都合の良いイメージを、決して光になすりつけなかったからだと感じます。

そしてその光は、どこまでも平等に、登場人物たちに降り注ぎます。ヴィクトールやマルティーヌやパメラの人生は、物語のために集約されることはせず、そこには確かに、3人分の人生がある。『すべてが許される』の字幕資料を読んで驚いたのは、本編中で本当にわずかな台詞しか発さないキャラクターにまで、しっかりと名前がつけられていることでした。映画の側が誰かの人生やある瞬間の光を切り取るのではなく、まず人生や光がそこにあって、それが映画に映り込んでいる。そういう前提を感じられるからこそ、私はこの映画の映した、揺れ動く瞳や、悲しみに打ち震える身体を目にした時、それを「本当に目撃してしまった」ような衝撃を受けました。

今年の『カンヌ国際映画祭』では 『Bergman Island』がコンペティション部門に選出されたミア監督。クリスマスイブの夜、ぜひご一緒に長編デビュー作を鑑賞しませんか。当日は、「肌蹴る光線」主催者によるトークも実施予定です。詳細については追ってイベントのTwitterでお知らせいたします。これまで肌蹴る光線に足を運んでくださった方も、そうでない方も、ぜひお気軽にご来場いただけたら嬉しいです。

『すべてが許される』

[ 監督 ] ミア・ハンセン=ラブ [ 出演 ] ポール・ブラン、コンスタンス・7/1006_0933.phpルソー、マリークリスティーヌ・フリードリッヒほか [ 公開年/上映時間 ] 2006年/105分/日本語字幕:松井宏、字幕製作:浅倉奏

  • 企画者:井戸沼紀美

    上映機会の少ない傑作映画を発掘し、広めることを目的とした上映会「肌蹴る光線」を主催。2018年その第1回企画として、日本配給前であった中国の新鋭ビー・ガンの『凱里ブルース』を上映した。大学在学中にはニューヨークまで映画監督 / 詩人のジョナス・メカスに会いに行ったのち、同監督作の上映会も行っている。

開催日
2021年12月24日(金)
時間
19時〜
会場
誠光社
ご参加費
1500円+1ドリンクオーダー
定員
20名さま

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