再々発見 建築写真文庫
2025.12.16 ー 2026.1.15

『再々発見 建築写真文庫』編集・発行誠光社 1000円+税
「茶道なんてやったことないのに、茶室や床の間なんてわからんやろ。」でも来た仕事は断れない。当たり前にインターネットのない時代、祖父にとって写真はお手本として、大いに役立ったそうだ。
喫茶店、映画館、キャバレーなど、テーマに分けられた建築寫眞文庫の頁を開くと、時代の活気、賑わいの声が聞こえてくる気がする。建物それぞれに個性があり、意匠のこだわりが感じられる。町へ出よという誘惑がそこにある。
(『田川玲奈「あこがれのまち」『再々発見建築写真文庫』ZINEより)
昭和30年代初頭より、商店建築の姿を写真でアーカイブ、建築、設計士のための資料として刊行された「建築写真文庫」(彰国社刊)シリーズ。
同シリーズは70年近くの時を経ることによって、その実用性が薄れ、昭和遺産を記録した貴重な資料としての姿が浮かび上がりました。2000年代初頭には都築響一氏によって、アンソロジー「再見建築写真文庫」として抜粋編集され、刊行もされましたが同書ももはや品切れ。古書価は高騰する一方です。
そんな中、祖父の蔵書からほぼ揃いの状態で同シリーズが出てきたということで、当店に展示のオファーがあり、せっかくのきっかけなのでみなさまに手にとって御覧頂ける場を用意することに。
あわせて「再見建築写真文庫」のラストストックを入荷、本展に合わせてオリジナルのZINEも編集発行、会場にて販売いたします。レトロやノスタルジーという言葉を超えて、街の景色の変化やサービス業のあり方そのものの変遷に思いを馳せ、古くからの商店を見つめ直すきっかけにしていただければ幸いです。
- 開催日
- 2025年12月16日(火) ー 2026年1月15日(木)
- 時間
- 10時〜20時(最終日・イベント開催日は18時まで)
