
フルクサスとそのエフェメラ・コレクション
2025.8.16 ー 8.31

20世紀以降のアート・ワールドが、高度資本主義経済と歩みを共にするように価値の一極集中をたどる中、作品の民主化を促す複製品や、購入することのできないパフォーマンスなどをその活動の要としたアート集団フルクサス。
2014年に閉館、今年のはじめに、フルクサス関係のコレクションを収録したアーカイブブックが刊行され、話題を呼んだ清里現代美術館。その始まりは、「価格に無関係な、自身の興味と経済力の中で買える範囲のもの」を収集した結果生まれたものだといいます。
今回、当店ではその『KIYOSATO MUSEUM OF CONTEMPORARY ART. ARCHIVE Ⅱ : FLUXUS AND ITS SURROUNDINGS』を始めとする、フルクサス、特に複製品関係の書籍を集め、販売する他、東京・亀有の-SKAC / twelvebooks 内の印刷物を主軸とするエフェメラ専門スペース「EPHEMERAL DOCK」を運営する「苑ス ens」の協力の下、貴重なエフェメラ作品を一部展示販売いたします。
少量生産のアーティストブックや、一点ものではない気軽に所有できる作品には、当店のようなインディペンデント書店の未来、あるいはアートの権威化に抗するヒントがあるはずです。会場で複製品のアウラに触れると同時に、その手法を持ち帰り、自分なりのアクションを起こすきっかけにしていただければ幸いです。
企画協力:twelvebooks、苑ス ens
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twelvebooks
twelvebooksは、2010年に東京を拠点に設立されたアートブック専門のディストリビューターです。海外出版社の国内総合代理店として書籍の流通やプロモーションを行いながら、「アートブックの一般化」を掲げ、「TOKYO ART BOOK FAIR」の運営などアートブックにまつわる様々なプロジェクトを手掛けています。2024年11月、葛飾区西亀有に twelvebooks の倉庫を一般開放するスペース「SKWAT/twelvebooks」をオープン。
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苑ス
SKAC / twelvebooks 内の印刷物を主軸とするエフェメラ専門スペース「EPHEMERAL DOCK」を運営。
同スペースでは不定期にテーマ別キュレーションを行い、「一過性」に着目したエフェメラの意義を掬い上げる場として機能している。
また、印刷物を用いたインスタレーション展示や保存・展示什器の開発にも取り組み、過去資料に依存せず現代作家の創作過程に注視。
作品化前の思考断片を「一過性」の概念で捉え、新たな印刷物の創出を試みている。
- 開催日
- 2025年8月16日(土) ー 8月31日(日)
- 時間
- 10時〜20時(最終日・イベント開催日は18時まで)