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リーバイ・パタ作品展 “DON’T TRY”

リーバイ・パタ作品展 “DON’T TRY”

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ブコウスキーの書いたものはありのままだ。様々なフォームのアートから僕の中に流れてくるものの中で、ありのままの感情以上に大切なものはない。僕はテクニック自体に興味がないから、こうしてブコウスキーに巡り会って、彼を理解できるのだと思う。

ヴァン・ゴッホは時代のながれで印象派の真似をしようとしたけれど、彼の感情がとめどなく、ありのままであった為にそのスタイルの枠を超えてしまった。ゴッホの作品は本来なら教科書通りの構図であろう田園風景なのに、はちきれんばかりの感情がひと筆ひと筆からほとばしっている。彼のスタイルの技術的な事や、絵の題材は補足に過ぎない。

ブコウスキーは反対に、アートをアカデミックな型にはめて、そのアカデミックな考え方を満足させるような事にはアレルギーを持っていたように思う。郵便局で15年間働き、夜な夜な汚いバーか一人孤独のなかで酔っぱらっていた彼の作品がその後意図せずも注目を浴びる事になったのは、ヴァン・ゴッホ没後の人気と比べる事ができるーー 型に押し込めれない力でつくられた。

アメリカ人はルールに従うのは得意じゃないから、できるふりをしないほうがいいーー 特にアートに関しては。

ブコウスキーの墓石には”DON’T TRY”と刻まれている。このシンプルな一言は正直になれと僕に言う。ありのままの表現は必要不可欠で、現代の人間が作ったあらゆるルールから解き放たれたものである。僕たちのこころは何重もの型にはまり、その源から遠くはなれて苦しむ。アートも後を追うようにこの傾向をたどる。

だから、 がんばらなくていい。

(リーバイ・パタ)

 

チャールズ・ブコウスキー (1920年-1994年)

ドイツ生まれのアメリカ人作家で詩人。彼の作品は、故郷でもあり、ゆかりの深かったロサンゼルスの町を舞台に、アメリカの数々の汚いバーで酔い、安い宿を転々としていたことや、ものを書きながら安賃金の仕事をしていた時代に強く影響をうけている。50歳にして、15年間勤めた郵便局を辞めた後、作家として本格的に書き始め、その後間もなく初めての小説を書き上げる。1994年に他界するまで、ブコウスキーは数えきれないほどの詩や短編物語書き、6編の長編小説を残した。

  • リーバイ・パタ(Levi Pata)
  • リーバイ・パタ(Levi Pata)

    1985年ホリスター(カリフォルニア)生まれ。2009年から2年間東京で活動、その後サンフランシスコへ戻る。2016年3月、京都へ移住。現在京都を拠点に制作活動をおこなっている。

    作品集に『小さい部屋から』、共著『ANOTHER SUNSET』(ともにHeHe刊)がある。

    https://www.instagram.com/sofunithurts/

開催日
2017年2月16日(木)ー 2017年2月28日(火)
時間
10時-20時(最終日のみ18時まで)