誠光社 SEIKOSHA

京都 河原町丸太町 書店

ブログ 何を読んでも何かを思い出す

展示情報

カシワイ「3分間/107号室展」

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朝顔が巻き付いたジャングルジムの中から見上げる日差し、窓の外に吊るされ道行く人のために日々更新される日めくりカレンダー、ある日突然ぽっかりとできた空き地から巡らせる土地の記憶。ありふれた日常の風景や行為から、少しずれたところにある詩情。TumblrやTwitterなどSNS上で発表したイラストがきっかけとなり、コミック作品でデビューした新人作家カシワイ。コマ割りの中に配置された画とセリフという漫画のフォーマットにありながら、その文法とは少しかけ離れているが故に生じる異化作用とポエジー。

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ドンタク玩具社展開催中

展示開始から三日、すでに多くのお客様にご来場いただいておりますドンタク玩具社展。今回の初展示にあわせて当店オリジナルのこけしもご制作いただきました。

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JD’s missing short stories

店舗オープンにあわせ、展示スペースにて落合恵さんによるイラスト原画展を開催中。スタート時には間に合わなかったが、今回の展示にあわせてつくっていただいた3枚のポストカードがようやく届いた。

ジェローム・デイヴィッド・サリンジャーは1953年にニューヨークからコーニッシュ郊外に移住し、以降隠遁生活を送った。1965年に『大工よ、屋根の梁を高く上げよ、シーモアー序章ー』を発表して以来、いかなるかたちでも新作を発表していない。だが、2010年の没後、隠遁中にも彼は精力的に作品を執筆していたことが明らかになる。

今年の初夏翻訳刊行された、サリンジャーにまつわるオーラル・バイオグラフィー『サリンジャー』(デイヴィッド・シールズ、ジェーン・サレルノ/角川書店)によれば、それらの作品は作家自身の意向によって向こう50年は出版することができないという。隠遁生活以降の作品だけでなく、編集者の手によって改題されてしまった雑誌掲載作品など、読むことが困難な短編は数多い。

評伝本に掲載されている魅惑的なタイトルの数々を目にしていると、読めないことの幸福もあるのではないかという気がしてきた。そこで落合さんに、「失われた短編」からイメージしたイラストを描いてもらった。それをポストカードにしたのが今回の展示のきっかけだ。

それぞれどのようなタイトルかは展示を見ての、またはポストカードを手にとってのお楽しみ。尚、各短編の日本語訳は前掲書の訳(坪野 圭介、樋口 武志共訳)に拠った。

落合恵イラスト展は12月15日まで開催中。